一月以上経ちましたが・・・。

t-ten

2007年06月03日 22:34

景美隊の皆さん、活動ご苦労様でした。
今回は雨男でない事を実証しようと行く気満々でしたが、諸事情で向かう事ができませんでした。
残念です。(T-T)
次回必ずや晴天の中、今まで休んだ分を取り戻す勢いで頑張らさせて頂きたいと思います。


遅くなりましたが、奇跡と思える日のことをお伝えします。

4月15日(日)

妻の弟からルアチヌを教えてくれと頼まれ予定外の釣行をすることになりました。

行くからにはキャッチして欲しいと思い、以前1ゲット2バラシだった好調ポイントへ向かいました。

ポイントへと向かう道中、いろいろと教えたいがルアーフィッシングの事には全くと言っていいほど知識の無い弟に用語の解説をしながらやり方を話してましたが、「ほ~、ほ~」と返事はするが、理解できてない様子・・・。

あまりくどくど言うと用語を理解する前に嫌いになるのではと心配になりました。(^^;

そうこうしている内にポイントに到着。

事前に天気予報を調べてなかったので車から降り海の状況を見て少々悩む。

風は来た風で強め。その影響で波も大きい・・・。

「ありゃ・・・どうしよう・・・・。」

駄目かな~と思いつつ弟の顔を見ると、期待の眼差しでやる気満々。

それを見て、「状況は見てのとおり厳しいけどやってみる?」

弟は、「やってみますか!」と、気合十分。

それではと実績ポイントへ向う。

波を避ける為、離岸提の裏に入るが離岸提の幅が短いく、中央部までVの字状に波が打ち寄せている。

狙えるポイントはそのVの字の部分のほんの5mくらいの位置のみ・・・。

こんなんで勝負になるのかな~?と、思いつつさわりだけ教えて今日は状況が悪いからと早々に切り上げるつもりでやってみることにしました。

流石に弟も波にはビビッてるらしく少々ためらい気味。

「とりあえずやって見せるから」と、言いつつ入水を開始する。

引き波の影響を受けない最初の駆け上がりを降りた所まで入水し絶好調のワンダーでキャスト開始!

しかし、予想通り北からの向かい風で飛距離が伸びない・・・。

途中で押し戻され狙いたいポイントをそれてしまう。(^^;

その状況を風にかき消されない様大声で伝える。

「今のは~・・・風の影響で~・・・それてしまったんだけど~」

やはり厳しい・・・。

しかし、もう少しやってみようと気合の二頭目をキャストする。

今度は、短いながらもまあまあのポイントに入る。

「波の~、高い~、所から~、離岸提の~波が穏やかな~境目を~・・・」

と、必死に教えながらやって見せる。

「そしたら~、20回ほど巻いた所に~、駆け上がりッぽい所があるから~、そこに差し掛かったら~居たら~ガツンと~」と、伝えていた次の瞬間!

ガツ!ゴゴゴゴゴ~ッ!!!と、まさかの強烈な引きが!!!

「オオッ!来た!!」と、叫ぶと弟も僅か二投目で来た事に驚き「えっ!もう来たんけ~?」と。

これを見ろとばかりにロッドのしなりを強調し、弟に見せ付ける。

と、次の瞬間ドラグが唸り声を上げる。

「デカ・・・ッ」

ロッドから伝わる強烈な引きで今期一番の大物である事を確信する。

「こりゃデカイぞ!!50オーバーかも!! こんな時は落ち着いてやり取りしなくちゃ駄目だよ」と弟に言い聞かせるが・・・。

出てくる言葉とは裏腹に久々の強烈な引きから来る焦りで足腰若干震える。

ただでさえキャッチしたいのに、弟の前でバラす訳にはいかない!何としても弟に見せて自慢したい!!と、瞬時に多くの考えが頭をかすめる。

一人なら、焦ったままだったかも知れないが、弟の前で有言実行する為、毅然とした態度で様なそぶりを見せる。

内心ドキドキでしたが、何とか波打ち際まで引き寄せる。

そこで、「取り込みは引き潮の後の波に乗せ擦り揚げる」と、言いつつ波に乗せ潮が引いたところで魚体を確保し安全な所まで持ってきました。

弟に一言「どう?」

弟、「なんちゅデッカイがけ~!こんなデカイが釣れんがだ~」

揚がってきたのは50cmこそ超えませんでしたが、今季最大の48cmのチヌでした。

義理の兄として、そして師匠として余裕の素振りで振舞うも、予想を遥かに上回る出来事に自分でもビビリました。

その後、アングラーとしてのスイッチがオフとなり新たなスイッチが・・・。

ジェダイの騎士ならぬルアチヌの騎士!マスタールアチヌ、体力的にはヨーダーと言った所でしょうか(^^;

かなり天狗になり、弟の指導に徹する。

内心、釣らせる魚を釣ってしまった感が漂う中、30分以内にもう一度来る!と、神頼み的根拠の無いことを言いつつ弟を励ます。

「さ~やってみて!もう一匹は運がよければ繰るかも知れないから」

弟は「よ~し、やってみっちゃ!」と、自前のトラウトロッドでキャストを開始!

しかし、初めてのPEラインに手こずりまさかのラインブレイク。

そこで、私のタックルを貸し出し再度キャストをし始める。

私のキャッチから40分経過した辺りで、突然大声を出して悔しがる。

私、「どうしたん?」

弟、「今当りあった」

私、「だいぶ引いた?」

弟、「ゴゴッ!と来たけど、すぐばれた」

私、「やり取り短かったんならまた来るかも知れん、同じとこ攻めてみな!と、とりあえず言う。

しかし、内心これで終わりかな~と思ったんですが、暫くして「来た!」と、叫びロッドをしならせる。

「焦るなよ、手前まで慎重に寄せて」と、伝えるが「もう波打ち際に来たよ」と・・・。

「???早くないかい???」と、言いつつ覗き込むと・・・。

50オーバーの良型のウーバス・・・。

「こいつじゃないよ~!本命釣らなきゃ!」と、フックを外してやりリリースする。

「海の魚はけっこうひくね~」と、ウーバスでしたが、初キャッチだったので楽しかったようです。

その時点で私は、今日はやっぱり釣らせてあげる魚を私が釣ってしまったんだな~と反省したんですが・・・。

それでもめげないどころか段々調子に乗ってく弟。

一向に変える気配も無く明日の仕事の事も既に頭には無い様子。

既に日付も変わろうかという頃になって風が落ち着きキャストしやすくなった時の事でした。

「来たッ!」と、叫ぶ弟。強烈にロッドがしなる。

そばに近寄り、セコンドに付く。

「どう?ウーバスじゃない?ドラグ出た?」と、尋ねる。

「少しだけどいと出た!今度はさっきと違う!!多分本命だと・・・くッ!!!」と、焦りながらも答え強烈な引きを堪えている。

「走ったら無理やり巻くの止めて、止まったらまたガンガン巻かれ!」と、伝えつつ直ぐ横で見ているせいで己の事の様に感じる。

不思議な一体感を感じつつ、暫く見守るとようやく波打ち際に魚影が現れる。

「さっきみたいに波に乗せて擦り揚げて!」と、最後に一言伝えると焦りながらも完璧なランディングで魚を波打ち際に寄せる。

「やった~~!!!」と、叫ぶ弟。

私自身、こんなに上手くいって良いの?と、思いつつ計測する。

初ルアチヌにして初キャッチしたチヌは40cm!十分に感動できるサイズでした。

「さ~一匹釣ったし、帰ろうか」と、弟に言うと「もうちょっと良いけ?」と言い出す。

一匹釣れれば満足するだろうと思っていたが、更に次を狙うとは・・・。

「なら、やってみな。方大きかったからそんなに続けて釣れんと思うけど、もし釣れたら変わってね!」と、冗談交じりで弟に告げる。

すると・・・。

数投もしないうちに、「来た!」と・・・。

かなり暴れたらしくさっきのよりと言ってましたが、揚がってきたのは35cmのチヌ。

「マジで~」と、唖然喰らった私は、「群れでも入ってきたのかな」と言いつつ弟に代わってもらう。

「俺自分のロッドでやるから、スペアのルアー車から取って来る」と言いつつ車に戻る。

変わってもらって、まさかな~と思いつつキャストした一投目。

ゴゴッ!

「嘘・・・来ちゃったよ」(^^;

巻き巻きして揚がってきたのは37cmのチヌ。

「これで合計4匹・・・」

そこへ、弟が帰ってきて「おっ!釣れた!それならよ~し」とキャストを再開する。

私は再びキャストを止め弟を見る。

初キャッチ2匹では物足りないかのようにキャストを繰り返す。

暫くして、またもやロッドを大きくしならせる。

流石に私も信じられない・・・。私が初キャッチした年の釣果は3匹。

しかし、目の前に居る弟は初挑戦で三匹目と格闘している。

既に、余裕すら感じられる状況で、「今度は引きは鈍いが重い・・・」と、いいつつずり揚げたのは42cmのチヌ。

「あらら・・・嘘でしょ~こんなサイズ出ちゃうの」と、驚きを通り過ぎ呆れる始末。

「よ~し!」と言いつつ海に引き返す弟。

「まだやるの・・・」と、どっちがマスターなのか分からなくなる。

すると・・・。
「今度はちいせ~」と、言いつつ35cmを追加する。



「・・・・弟子にして下さい」(^^;

その後、暫く二人でロッドを降るも辺りが完全に遠退いたと実感したので撤収。

魚をすとリンガーに掛け、弟に持たせる。

「手痛いね~」と、いいつつ満足気。

「あのね~こんなに釣れる事は人生もう無いと思うから痛いけど釣った人だけの特権だと思って持ってってね。」と、伝える。

帰宅後、夜中に目を覚ました妻の父がチヌを見て驚いたそうです。

すっかり味を占めた弟は三日後に同じポイントで又しても35cmオーバーを3匹キャッチしたと言う。

その後、弟がソルトゲームにどっぷりはまったのは言うまでも無い。

ルーキーにして釣果を叩き出す妻の弟の今後から目が離せない私でした。

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